ゴミ捨て場の声

幼い息子とそのお友だちを何人か連れて、ハイキングへ出かけたときのこと。

駐車場に車を止め、ハイキングコースの山道を歩いていると、

突然、連れの女の子が駆け出しました。

駆けて行く先には不法投棄のゴミの山がありました。

女の子はその中にずんずんと入っていきます。

― ゴミの山から何かお宝になる物を探しているのかな? ―

女の子はしばらくキョロキョロ見渡したあと

「誰かいる、声がする」

と、ある方向を指差しました。

そこに投棄された冷蔵庫がありました。

何重にもガムテープが巻かれ、扉が開かないようにされていました。

その子はガムテープを懸命になって剥がそうとします。

他の子供達もそれに参加して、ガムテープを剥がそうとします。

― まさか、死体? ―

わたしもガムテープを剥がしにかかりました。

冷蔵庫の扉を開けると、中には積み木やガラガラなど赤ちゃん用のおもちゃが詰め込まれていました。

その中からカラカラに乾燥した子猫のミイラが出てきました。

わたしたちは枯葉や枯れ木を集めて、子猫のミイラを丁重に火葬して天へ送り、その場を後にしました。

その子に訊ねると、突然声で呼ばれたと言うのです。

しかし、その子によるとそれは、

「にゃんこじゃなく、人の声だったよ」