現存する呪いの家「高畑住宅」【都市伝説】

画像引用元:Googleストリートビュー

岐阜県加茂郡富加町高畑に存在する町営住宅「高畑住宅」。

4階建ての綺麗なマンションは、かつて幽霊団地としてメディアを巻き込み世間を騒がせたことで有名な町営住宅だ。

幽霊騒動が起きたのはおよそ20年前の1999年、マンションが完成してから1年後のこと。

24ある全ての部屋が埋まった状態で、多くの住人たちが「天井からなにかが走るような音」「ゴロゴロとなにかを引くような音」「壁の中から軋むような音」「ノコギリを引くような音」「ハンマーで叩くような音」など、様々な怪音を聴くようになった。

さらに翌年の夏頃には、音だけだった怪奇現象は「シャワーや水道から勝手に水が流れ出す」「テレビのチャンネルが突然変わる」「洗面所のドライヤーが、コンセントが抜かれた状態で熱風を吹き出す」「誰もいないのに玄関の鍵がガチャガチャと鳴ったりドアが勝手に開く」など、物理的なものにまで発展。

ポルターガイストに悩まされた住人たちは、当時の自治会長であった田中氏のもとへ毎日のように訴えかけ、建設課職員や施工業者らに調査してもらうも「確かに不思議な音がした」と怪音を認めるだけで終わり、祈祷師を呼んでのお祓いも「自治体がお祓いなどの宗教的行為を行うことはできない」として具体的な対策はなにもなされなかった。

役所の対応に業を煮やした住人らは自分たちで祈祷師を呼びお祓いをしてもらうこととなったが、それでも怪奇現象は続き、いよいよ打つ手がなくなってしまうと知人の家を頼るなどして一時的に避難をせざるを得ない状況となった。

画像引用元:2000年10月 中日新聞夕刊

こうした一連の騒動を地元紙が取り上げ、それを発端として各メディアがこぞって飛びつきだすとテレビ関係者や心霊研究の専門家、霊能者など大勢の人たちが現場検証をしに現地を訪れるという大騒動にまで発展してしまった。

最終的に霊能者の「下ヨシ子」が除霊を行った2002年頃を境に事態は沈静化していき、このマンションは元の閑静な住宅へと戻ったのだが…。

その後も「子供が兜をかぶったおじさんと一緒にご飯を食べた」など、目撃証言は続いており、ポルターガイストの報告が多かったA棟4階の部屋では度々入居者募集中となっているようだ…。