ボール決め

わたしの家の近所の保育園には、わりと広いグランドがあります。

休日などには子供達の遊び場として、そのグランドを開放しています。

だいたい園児から小学校低学年ぐらいの子供達が利用していました。

その保育園で、子供達が元気に遊ぶ声がしました。

「ドッヂボールのチーム決めなー、さんさんやでー」

「グーパージャンケーン」

どうやら33のドッヂボールのようです。

「ボール決めなー」

「ジャーンケーン」

どっちから攻撃かを決めるようです。

そして、わいわいと子供達の賑わう声がしました。

わたしはその保育園の塀の裏側のベンチに座って、子供達の遊ぶ声を聞きながらアイスを食べていました。

そこにボールが飛び込んできました。

「ボールとってー」

子供たちの声がしました。

見上げると、5人の子供たちが塀越しに、こちらを覗きこんでいました。

― あれ?6人じゃなかったっけ? ―

わたしはアイスをくわえたまま、転がっていくボールを追いかけました。

ようやく追いつき、ボールを拾い上げると、

「投げてー」

手元でも声がした気がしました。

それを塀の向こうめがけて投げ返しました。

「ありがとー」

と言いながら生首は塀の中へ消えていきました。