暴露
大学の先輩Aの結婚式のときに、先輩Bがした暴露話です。
飲み会ですっかり酔っての帰り道。
途中の公園に向って先輩Aが突然走り出し、カバの遊具に飛び乗ると「こんなもの俺の拳で粉砕してやる」とばかり、
先輩Aは
「粉砕!粉砕!」
と叫びながらそのカバを何度も殴りつけました。
「おーい、帰ろう」という先輩Bの声にようやく殴るのをやめ二人は帰路につきました。
しばらく行くと、レンタルDVD屋がありました。
そこにはゲームコーナーや自販機コーナーもあります。
二人はそこで休憩する事にしました。
入ってすぐ横の自販機コーナーで休んでいると、自動ドアが開きました。
誰も入ってくる様子がありません。
変に思った先輩Bが見に行くと、やはり誰もいませんでした。
― 自動ドアの誤作動か? ―
と思っている矢先、
店内に流れていた音楽が途切れ途切れになったかと思うと、
「ここにいたか」
と声がしたというのです。
「あれは絶対、おまえが殴ったカバの怨念だ。カバに負けずに結婚できてよかった」と先輩Bはメガネ越しに涙を拭いました。
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