やけど

夜中にトイレに行きたくなって目が覚めました。
用足しを終えて、寝床に戻ろうとすると、

― バターン ―

わたしはなぜか前のめりに倒れていました。
立ち上がろうとしますが、立ち上がれません。
足の感覚がないのです。

― 足が痺れてる? ―

見ると、なんと足がありませんでした。
膝から下が消えてしまっていました。
わたしは何が何やらわからず、パニックのまま這いずって寝床へ戻りました。

― これは夢だ、朝になれば元のままだ ―

そう信じて眠りにつきました。

朝になると、元通り足がありました。
変な夢を見たものだと思っていると、父が「足大丈夫か?」と言ってきました。

「どうして?」と聞くと、
夜中に目が覚めて、タバコを吸っていた。
タバコを消そうと灰皿に手を伸ばすと、そこに足があった。
タバコの火が足に当たると、慌てて部屋を出て行ったという。

「寝ぼけとったんやろ。わしの部屋勝手に入って来るからや」

そう言われて足元を見ると、そこに火傷がありました。

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