前を行く二人組

小学校の時の遠足で、山道で迷いました。

列を離れて山道を夢中で駆け下りているうちに、いつのまにかコースから外れていました。

しばらく歩いたところで山道から見上げたところに、白いガードレールが見えました。

車道に出てみると、二人組が歩いていました。

私たちと同世代です。

ふたりともリュックサックを背負っていました。

見覚えはありませんが、別のクラスの子たちだと思いました。

― あの二人組についていけば皆のいるところに辿り着ける ―

心細かったこともあって、わたしたちはその二人組のあとを付いて行くことにしました。

しばらく彼らのあとをついて行くと、大きなカーブに出ました。

そこには山道につながる細い下り道も分かれていました。

その山道への入口の横にカーブミラーがありました。

わたしが彼らにつづいて曲がろうとすると、友人が腕を引っ張りました。

― おい ―

友人はカーブミラーを見上げていました。

そこには前を行く二人組の姿が映っていません。

異変に気付いたわたしたちは二人組から離れ、山道を行くことにしました。

山道に入っていくとき、わたしは彼らのほうを振り返ってみました。

いつの間にか二人組がこちらに向き直って、私たちのことをジッと見つめていました。

まもなく帰りの列がやってきて、わたしたちは無事合流する事ができました。

みんなと合流するまでの間、今度はあの二人組が付いて来てるんじゃないかと気が気でなりませんでした。