うずくまる男の子
野球部の練習中、グランドから飛び出したボールを探していたときのこと。
歩道から1段下がったところに、4歳ぐらいの男の子が頭をかかえ体を丸めるようにして、うずくまっていました。
― ボールに当たった?車にはねられた? ―
その子は、全く動こうとしません。
― もしかしてかくれんぼ?だとしたら、声かけないほうがいいのかなぁ? ―
などと思いながら、あたふたしながら辺りをキョロキョロ見回していると、
― クスクスクス ―
と笑い声がしました。
振り返ると、自転車に乗ったおばさんが笑っていました。
そのおばさんが笑いながら言いました。
「変な格好で死んでるなあ」
わたしがエッと驚いて男の子を見ると、そこに男の子がいませんでした。
振り返ると、おばさんも消えていました。
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