関係する人の人生を次々と侵食する怪談「生き人形」

怪談話のタレントとして有名な稲川淳二が実際に体験したという怪談『生き人形』。
話しは彼が29歳の時まで遡る。

ラジオ番組の出演を終えた深夜、タクシーで帰路につく途中の道すがら、高速道路で少女のような人影を目撃する。
その後、人形師で演出家の前野博から「人形を使った舞台をやるので、座長として出ないか」と誘いを受け快諾するが、人形の顔が高速道路で見かけた少女と似ていることに気付き、驚く。

そして嫌な予感を覚えたまま初稽古を終えた日の夜、人形の製作師が行方不明になるという事件が起きた。
そしてそれ以降、台本作家宅が全焼、前野博の従弟が原因不明の急死など不幸な出来事が続く。

更に舞台公演中、稲川以外の出演者・スタッフ全員が右手右足に怪我をする、小道具の棺桶から謎の煙が立ち込める、出演者のかつらに突然火が付くなどの怪奇現象が起き、公演は中止となってしまう。

この話を聞いたTBS3時にあいましょうのスタッフが番組で取り上げたいと依頼し、稲川はこれを承諾するも、本番直前にスタジオが停電、カメラは故障し照明も一台落ちるという不可思議な現象が起き、更に後日番組のアナウンサーが事故により番組を下りてしまった。

あまりにも続く怪異に、人形には何かあると怪しんだ稲川は人形と前野を連れて霊能者の元を訪れる。

霊視を行った結果、この人形にはもの凄い数の怨霊が取り憑いており、中でも一番強い霊は七つになる少女で、少女は空襲で右手右足を飛ばされてしまっているという。

そして「下手に拝むと襲われる、必ず寺に納めるように」と厳命されるが、前野はその人形を手放さず、数ヶ月後、自宅が火事を起こし焼死体で発見された。

この時、生き人形は他の者に一時預けられていたため火事には巻き込まれていないが、現在は行方不明となっている。

また、テレビ放送中に怪奇現象が起きた番組の様子はYouTubeなどに動画として上がっているので、興味のある人は観てみるのもいいだろう。

ただし、当時テレビを観ていた人達から「霊が見えた」という苦情の電話もかかってきた、という話もあるので、視聴する際は気を付けよう。

Photo credit: Lady Pain (Marta Manso) on VisualHunt.com / CC BY-NC-SA