「件(くだん)」
江戸時代ごろから日本各地で知られるようになった妖怪、くだん。
「件」という漢字の通り半人半牛の、牛の体と人間の顔をした怪物として知られており、幕末頃に広まった伝承では「牛から生まれ、人間の言葉を話す」とされている。
この妖怪は作物の豊凶や流行病、干ばつ、戦争など、重大な出来事の預言をし、それは間違いなく起こるとされ、預言をしたのちに死ぬ、あるいは凶事が終われば死ぬ、とする説もある。
実はこのくだん、ただの昔話などで語られる妖怪ではない。
なんと1995年に起きた阪神淡路大震災や、2011年に起きた東日本大震災などでも現れたという目撃情報があったのだ。
阪神淡路大震災の場合では、震災後に六甲山麓の高速道路他に応援で向かった警備員たちが
「赤い着物姿で直立した牛の群れ」を目撃し、その目撃数が20件にも及んだという話しや、六甲の山側で高速道路などに霧が発生し、その霧の中、赤い着物を着た二本足で直立する牛の群れ、あるいは単体が目撃されるという報告があがっている。
また東日本大震災の際は、自衛官が被災した街中で派手な着物を着た牛女が歩いていたという目撃情報があった。
いずれにしても震災後ではあるが、くだんという妖怪の存在がただの伝承だけの存在ではないことは確かだ。
地震や台風、水害など災害に見舞われることの多い日本。
次にくだんが現れるのはあなたの前かもしれない。
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