私に寄り添う髪の長い女

私に寄り添う髪の長い女

このお話は…私が実際体験したお話です。

二年半前、私は街の中のある大きな卸売市場で仕事をしていた時のことです。

いつものように、少し薄暗くて広い施設で仕事をしていると、自分の後ろを誰かが通った気配がしました。

「なにかしら?」

なんとなく違和感のある感覚でしたが、その時は、あまりに気にせずに仕事を続けました。

しかし数時間後…ふと目線を下に向けると、地面に黒い影が視界の中に映り込みました。そして、嫌な感覚に襲われながらも目線を少し上げると、そこには、見たことのない、髪が長い女性が立っていました。

初めは、心臓が飛び出すほどびっくりしたのですが、他の同僚たちの手前大きな声を出すこともできず、
恐怖を必死に抑え込みながら仕事を続けました。

しかし、その影は私の視界から消えることはなく、その日は一日中ずっと彼女の影が視界の中に写り込んでいましたが、夕方になるといつの間にか消えていました。

その出来事が気になった私は、自宅に帰ってから母親にその事を話しました。

すると母親は私が知らなかった事実を教えてくれました。その場所は、十数年以上前に近くで大きな「脱線事後」があったそうです。インターネットで調べてみると、私が小学生の頃に、たしかに大きな事故が発生しており、その事故では多くの人命が失われていました。

その後…彼女を時々見かける事がありましたが、その度に彼女の影が私の肩に寄り添う感じがずっとしていました。

今では、その職場から配置転換になり、彼女を見る機会はなくなりました。

なので、今でも寄り添う彼女がそこにいるかどうかは、私には分かりません。